血圧なんて昔は、気にしていなかったのに…という方も多いのではないでしょうか。
私は年齢が40を越えたあたりに高血圧になりました。
若いころはスポーツもしており自分は健康そのものだと思い、身体のことは気にしていませんでした。
しかし子どもができ、育児中心の生活となり運動から遠ざかり、気が付けばお腹まわりもドンドン大きくなり、20代と比べ10キロほど増えました。
昔に比べ、食べる量も減っているはずなのに、基礎代謝の低下とは恐ろしいです・・・
今では定期的に病院通いで血圧を下げる薬を飲んでいます。
そこで運動や食生活についても見直しが必要だと感じました。
今回の記事では血圧を下げる食事での注意点を、お伝えできればと思います。
体調管理ができないツケは将来に悪影響を及ぼします。
今からでも出来ることを少しずつ増やしていきましょう。
Contents
血圧を下げる食事の5つのポイント!高血圧予防は食卓から
高血圧予防と聞くと「減塩」が真っ先に思い浮かびますが、実はそれだけでは不十分。
毎日の食事で減塩はもちろん大事なのですが、他にも注意したい点、それは「カリウム」「食物繊維」「マグネシウム」「カルシウム」です。
この4つの栄養素は、高血圧予防に効果的と言われており、これらをバランスよく摂取して高血圧の予防や改善を目指しましょう。
ここでは何故「減塩」「カリウム」「食物繊維」「マグネシウム」「カルシウム」が大切かをご紹介いたします。
1.減塩
塩分を摂りすぎると血圧が上がりやすくなるだけでなく、他の疾患(脳卒中や心臓病)のリスクも高まります。さらに、塩分は心臓や血管そのものにも悪い影響を与えることが分かっています。
だからこそ、塩分を控えることは高血圧の予防や治療だけでなく、心臓や血管の病気、他のさまざまな病気の予防にも大切です。
厚生労働省が推奨する1日の塩分摂取量は男性で7.5g未満、女性で6.5g未満ですが、実際はこれを超えてしまうことが多いのです。
「濃い味は美味しい!」
しかし将来の健康のため、少しずつ薄い味に慣れていきましょう。
まずは減塩のするため、下記の点を注意してください。
調味料の見直し
減塩において重要なのは、普段使う調味料の見直しです。
醤油や味噌、ソースなどは塩分が高めなので、使用量を減らすか、減塩タイプの商品を選びましょう。
また、塩の代わりにレモンやお酢、スパイスを使うことで、塩味が少なくても満足感を得られる料理が作れます。
ほかにも、だしの旨味を活用するのも効果的です。
私はみそ汁を作る際、減塩タイプで作っています。
最初は、味が薄くて物足りないなと思っていましたが、続けることによってそれが当たり前になって、減塩タイプじゃないみそ汁だと濃いと感じるようになりました。
今までの習慣を少しずつでもいいので、変化させていきましょう。
加工食品
加工食品には、見えない塩分が多く含まれている場合があるため、食品選びに注意が必要です。
例えば、ハムやソーセージ、カップ麺、漬物などは塩分が多い傾向にあります。
特にカップ麺は、食塩相当量が6~8gほどあるので、1日の目安摂取量を越えてしまいます。
減らすためには、低塩商品を選んだり、塩分量を確認して少ないモノを選択する習慣をつけましょう。
こうした意識的な選択を日々積み重ねることで、無理なく塩分を控えめにできます。
食品ラベルをチェックする習慣をつける
加工食品以外でも、外食には想像以上の塩分が含まれていることが多いです。
外食で食塩量を把握するのは難しいですが、スーパーなどで普段購入時には必ず食品ラベルで食塩量を確認し、減塩タイプや無塩の製品を選ぶようにしましょう。
外食時はスープを残したり、調理にも気をつけましょう
外食は塩分過多になりやすいですが、ラーメンやうどんなどのスープを残すことで、1回の食事で2~3g程度の塩分をカットできます。
また、回転寿司など醤油やタレやソースを使うときは、かける量を控える、または別皿にして調整することで摂取を抑えられます。
定食メニューでは、小サイズを選んだり、選択肢を工夫しましょう。
こうした小さな努力を重ねることで、大きな減塩効果が得られます。
すべてを変えるは難しいので、出来る範囲から少しずつ実践しましょう。
塩分の摂りすぎが続くと、腎臓に負担がかかり、塩分や水分をうまく排出できなくなることがあります。
この状態が続くと、血液の量が増えて、血圧がさらに高くなってしまいます。
健康を守るために、みそ汁やラーメンのスープを残すなど、塩分を控えた食事を心がけましょう。
目標量(食塩相当量として)は、成人1人1日当たり男性7.5g未満、女性では6.5g未満と設定されています。なお、高血圧及び慢性腎臓病(CKD)の重症化予防のための食塩相当量の量は、男女とも6.0g/日未満とされています。
出典:e-ヘルスネット(厚生労働省)
2.カリウムを十分に摂る。
血圧を下げる方法としてあげられるのが、カリウムを十分に摂ることです。
なぜならカリウムも血圧降下が期待できる栄養素だからです。
私も血圧が上がるまで、まったく意識していませんでした…
塩分を控えること、それにあわせてカリウムも積極的に摂取しましょう。
カリウムには、摂取しすぎた塩分を体の外へ、排出してくれる働きがあります。
カリウムが含まれる食材は下記のような「野菜類」「いも類」「海藻類」「豆類」があげられます。
※可食部100gあたり
- 昆布(3200mg)
- 干し椎茸(2100mg)
- 煮干し(1200mg)
- 干しイモ(980mg)
- ピーナッツ(770mg)
- 納豆(660mg)
- ゆでほうれん草(490mg)
- サツマイモ(470mg)
- エリンギ(460mg)
- バナナ(360mg)
私のおすすめは、バナナです。
なんといっても手軽にすぐ食べられて、調理もしなくてよいので、忙しい朝にもピッタリです。
バナナは食物繊維も含まれており、脂肪や糖質の吸収を抑え体内の余分なコレステロールを排泄する働きがあります。
甘いものが欲しくなった時に、みなさんも間食すると思いますが、そんな時はお菓子ではなくバナナでしのぎましょう。
その他にもビタミンCやポリフェノールも多く含まれるため、動脈硬化予防にもつながります。
生活習慣病の予防を目的としたカリウム摂取量の目安があるので注意しましょう。
男性(成人)3000mg以上・女性(成人) 2600mg以上
食物繊維
食物繊維は、脂質・糖・ナトリウムを吸着して身体の外に排出する働きがあるため、高血圧や肥満、糖尿などの改善予防にもつながります。
そのため、食物繊維が豊富な食品を、積極的に摂取することで血圧の上昇を抑えてくれるだけなく腸内環境も整いますので、便秘の解消にもつながります。
食物繊維が多く含まれる食材ランキング
食品 | 食物繊維(可食部100gあたり) |
ドライトマト | 21.7g |
切り干し大根 | 21.3g |
らっきょう | 20.7g |
ドライブルーベリー | 17.6g |
干し柿 | 14.0g |
グリーンピース(冷凍茹で) | 10.3g |
ドライあんず | 9.8g |
じゃがいも | 9.8g |
レンズ豆(茹で) | 9.4g |
オートミール | 9.4g |
(出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂))食物繊維摂取目標量は男性21g以上、女性18g以上
上記食材は、個人的に日常の食事であまりみかけないモノも多い気がしますが、食物繊維は、穀類、野菜、果実、いも類、豆類、きのこ類、海藻類、種実類に多く含まれています。
まずは野菜類を積極的にとることから、意識していきましょう。
意外なところですが、おやつはスナック菓子やチョコではなく、ドライフルーツにすることもおすすめです。
ドライフルーツのマンゴーは可食部100gあたり6.4g、バナナは7.0gの食物繊維が含まれているので、とっても手軽。
しかし中には砂糖やシロップ等で甘みが多いモノもあるので、栄養成分表はしっかりと確認してください。
マグネシウム
マグネシウムは、血圧を直接下げるわけではありませんが、血圧を安定させる大事な役目を持っています。
血管が縮むと血圧が上がりやすくなりますが、この「縮む」というはたらきにはカルシウムが関わっています。
マグネシウムは、このカルシウムのはたらきを抑えることで、血管が必要以上に縮むのを防ぎ、血圧を正常に保つ手助けをしてくれるのです。
そのため、体の中でマグネシウムが不足すると、この助けがうまく働かなくなり、血圧が上がりやすくなります。
マグネシウムを多く含む食品としては、以下の食品があります。
- 海藻類(昆布、わかめ、ひじきなど)
- 海水から精製された塩
- ナッツ類(ひまわりの種・ゴマ・くるみ・アーモンド・カシューナッツなど)
- 豆類(きな粉・大豆・木綿豆腐・油揚げ・納豆など)
海藻類や納豆、豆腐など毎日の食事でも取り入れやすいものあるので積極的に摂取しましょう。
カルシウム
カルシウムも高血圧に大きく関与しています。
カルシウム不足は、高血圧以外にも動脈硬化といった病気につながりやすくなります。
なぜなら、塩分を多くとりすぎると、カルシウムが体から排出され、カルシウム不足におちいりやすくなり、動脈硬化という病気になりやすくなります。
つまり、カルシウム不足は動脈硬化、塩分のとりすぎは高血圧という病気につながりやすく、どちらも血管の健康にとって良くないということです。
そのため、カルシウムもしっかりと摂ることがが大切です。
摂取するのは牛乳や乳製品が最適ですが、小魚や豆類、野菜などからバランスよくとりましょう。
下記のような食材は、そのままでも食べやすいモノなので、おすすめです。
- バナナ
- キウイフルーツ
- みかん
- アボカド
- 豆乳
- きな粉
- 豆腐
- 納豆
果物や豆の加工食品には、嬉しいことにカリウムやカルシウム、マグネシウムといったミネラルもバランスよく含まれています。
納豆は、たれやからしを使わずにポン酢や、和風系のノンオイルドレッシングで食べると減塩にもなります。
ただし、果物のカロリーは野菜より高いため、摂取量に注意しましょう。
飲み物も改善しよう!
血圧を下げるには、減塩や食生活の改善が一番に思い浮かびますが、実は飲み物も大切です。
普段の食事や、水分補給、休憩などの息抜き、日常で欠かすことのできない飲み物。
ポイントとしては、とくにポリフェノールが含まれている飲み物はおすすめです。
なぜなら、ポリフェノールは血管の老化を防いでくれて、血液を流れやすくするからです。
飲むだけで、すぐに血圧を下げる即効性はありませんが、ご紹介の飲み物を飲み続けることで血圧を下がりやすくする効果は期待できます。
外食時やちょっとコンビニで買い物するときなど意識しましょう。
緑茶
緑茶は血圧を下げる効果がある飲み物として有名です。
緑茶にはカテキンとポリフェノールが含まれています。
そしてポリフェノールは、血圧の老化や血管が広がり血液を流れやすくし、血圧の上昇を抑えてくれる役割があります。
カテキンは細菌、ウイルスの増殖を抑える働きがあり、他にも虫歯や口臭予防、肥満予防なども血圧以外の健康効果も期待できます。
ただし、カフェインも含まれているので飲み過ぎには注意しましょう。
コーヒー
コーヒーも、血圧を下げるのに役立つ飲み物で、ポリフェノールとカリウムが豊富に含まれています。
ただし注意点もあり、糖分の取り過ぎを防ぐためブラックコーヒーにすること。
カフェインの摂りすぎを防ぐため、多くても1日3杯までにしましょう。
糖分の過剰な摂取は、肥満や糖尿病のリスクもあり、カフェインはアドレナリンの増加にも繋がってしまいます。
何よりどちらも血圧を上げる手助けになるので気をつけましょう。
ココア
ココアは甘いイメージもありますが、実は非常に優秀な飲み物です。
なぜならココアには、血圧を下げるのに今まで紹介した栄養素がいくつも含まれているからです。
「カリウム」「マグネシウム」「カルシウム」「食物繊維」「ポリフェノール」「GABA」
GABA にはストレス緩和や睡眠の質の向上に効果があります。
このようにココアは、栄養素を一度にたくさん摂取できる飲み物なのです。
注意点したい点は、砂糖が極力使われていないものを選びましょう。甘いと高血圧の原因になる肥満や糖尿病のリスクを抑えるためです。
野菜・果物ジュース
野菜や果物のジュース、トマトジュースがおすすめです。
なぜなら、野菜や果物にはカリウムが豊富に含まれおり、血圧を上げるナトリウムを体外へ排泄するという働きがあります。
そのため、野菜や果物を摂取すると血圧が下がりやすくなるのです。
しかも野菜や果物に含まれる食物繊維は、ナトリウムが排泄する働き以外に、腸内環境も整い便秘を防いでくれたりと、血圧抑制以外の効果にも期待できます。
ただし、栄養成分表はよくみて、カロリーや糖質量が低いモノを選ぶようにしいましょう。高いモノは太りやすく、血圧上昇のリスクもあがるので注意しましょう。
まとめ
血圧を下げる食事は、野菜を多く取り入れてバランスの良い食生活が大事。
まずは、どのような食材に血圧を下げる栄養素があるかを知ることが大切です。
回りにある食材から目を向けるようにして、自分がどんな栄養素を摂取しているかを把握し、何が足りていないのかを知り、何を摂りすぎているかを知りましょう。
味が濃いモノや甘いモノ、美味しいだけの基準で食べる物を選びがちになってしまいます。
ラーメンの汁を飲み干していた自分にとっては、辛い現実でしたが、それだけで1日の塩分摂取量になると分かれば、飲む直前にブレーキがかかるようになりました。
じゃあ今はスープを飲んでないかといえば、飲んでます!
しかし飲む量を半分にしたり、少なくしてすべて飲んでいた習慣を無くすようにしています。
いきなり理想を実現できることは不可能です。
ストレスを感じてしまえば、血圧にも良くありませんので、今より少し改善、慣れてきたらさらに改善して、少しずつ食生活を見直していきましょう。